住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅の違いについて
日本では高齢化社会が進んでおり、シニア世代の住まい選びが重要なテーマとなっています。特に「住宅型有料老人ホーム(有料老人ホーム)」と「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」の違いは、施設選びにおいて大きなポイントとなります。今回は、これら2つの施設の特徴と違いについて解説します。
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅の違い
1. 住宅型有料老人ホームとは?
住宅型有料老人ホームは、基本的に自立した生活を送る高齢者が住む施設ですが、入居後に必要な介護サービスを外部の事業者と契約することでサービスを受けることができる施設です。介護職員のいる高齢者向けマンションのようなイメージ。
安否確認等、基本的なサービスが提供されますが、介護が必要な場合は、訪問介護やデイサービスなどを利用して対応します。
特徴
・自宅と同じように住民票を置くこともでき、介護サービスも自由に使える。
・介護サービスは個別契約で、デイサービスや訪問リハビリを受ける事も可能。
・看護師が常駐している施設もあるが、医療は往診か外部の医療機関を受診。
・要支援1~要介護5まで対応しているが、比較的介護度は低い。
・施設によっては介護度が高く医療行為が必要な方にも対応している
・外出が自由な所は比較的少ない。
2. サービス付き高齢者住宅(サ高住)とは?
サービス付き高齢者住宅(サ高住)は、高齢者向けにバリアフリー設計された住宅で、入居者が安心して暮らせるように、状況把握サービスと生活相談サービスを提供される施設です。介護が必要な場合は施設内で介護サービスを受けることができ、入居者が自立支援を受けながら生活することができます。食事の提供や生活支援サービスはオプションになります。施設によっては外出が自由な所もあります。
特徴
・安否確認・見守り、生活相談は必ず受けられる。
・食事提供はオプションの為入居時に必要かの確認が必要。
・自立した生活を支援しつつ、介護サービスも充実している。
・介護が必要な場合は外部の介護サービスを受けられる。
・比較的自由度が高く、外出が可能など個々のニーズに応じた支援を受けられる。
・居室にミニキッチンが付属している施設もある。
3. 主要な違い
介護サービスの提供方法
- 住宅型有料老人ホームでは、自宅と同じ扱いの為、介護サービスは個別に契約した外部サービス受けるのが一般的であり介護保険の利用料が発生する。
- サ高住も住宅型有料老人ホームと同じように、外部の事業者と契約し介護サービスが受けることが出来ます。介護保険の利用料が発生する。
入居の条件
- 住宅型有料老人ホームもサ高住も、比較的介護度の低い方が多いですが、介護が必要な高齢者にも対応しているため、介護度が高くなった場合でも生活のサポートが充実しています。
4. どちらを選ぶべきか?
どちらを選ぶべきかは正直難しいですが、外出や簡単な調理など自立した生活を維持しながら、介護が必要になった時に外部サービスを利用したい場合は、サービス付き高齢者住宅(サ高住)の方が適しているかもしれません。将来的に介護度が高くなり医療行為が必要になることを見越して、介護サービスや医療支援が充実した環境を求めるなら、住宅型有料老人ホームの方が適しているかもしれません。
5. まとめ
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅は似ている施設の形態ですが、それぞれ異なるニーズに対応した施設です。自分のライフスタイルや将来の介護ニーズに合った施設を選ぶことが大切です。施設見学を通じて、実際の環境やサービス内容を確認し、納得のいく選択をしましょう。